サムスン電子のスマートテレビが、グローバル発売3カ月で累積販売200万台を突破した。同社は2006年に「ボルドーテレビ」で世界テレビ市場1位を占めたが、プレミアム市場のスマートテレビ分野でもトップに浮上している。
今年3月にグローバル発売された同社のスマートテレビは、発売から25日の4月初めに累積販売50万台、45日目の4月末に100万台を記録。以後も週平均15万台以上の販売を記録し、90日目で累積販売200万台を突破した。
これは、一日平均2万2000台、1分当たり15・4台を販売したことになる。LED(発光ダイオード)テレビが200万台突破までに8カ月を要したのに比べ、2倍以上の早さだ。
特に、世界最大のテレビ市場である北米地域では累積73万台を販売し、最も高かった。
次いで英国、ドイツ、フランス、イタリアなど先進市場を中心とした欧州地域が71万台を記録。相対的に発売が遅れた中東アフリカ・東南アジア地域も、17万台以上が販売された。国内も12万台以上が販売されるなど、需要が持続的に増加している。
スマートテレビの販売好調は業界最多を誇る多様な製品ラインナップ、スマートテレビに最適化されたオーダーメード型ユーザーインターフェース、差別化されたスマート機能、豊富なコンテンツなどが大きな人気を得ているためだ。
スマートテレビはインターネットで多様なアプリケーションをダウンロードでき、通話機能を除いた大型スマートフォンといえる。ハードウエアに該当するテレビの性能も重要だが、アプリケーションのようなソフトウエアがスマートテレビの構図を左右するというのがサムスン電子の判断だ。
このために、昨年3月スマートテレビ向けの「サムスンテレビ・アップス」を世界で初めて出した。テレビ会社間の競争構図を画質・デザインからコンテンツ競争に変えようという試みだ。今年3月のグローバル販売後は市場別ニーズを踏まえ、アプリケーションとともに販売。
例えば教育熱が高い国内市場の場合、スマートテレビが「EBS修学能力試験」アプリケーション付きで販売された。46インチのスマートテレビ新製品は300万ウォンを超えたにもかかわらず、市場の反響は良かった。
また、スマートテレビの価格が一般のLCD(液晶表示装置)テレビより最大100万ウォン高いことから、4月からは32インチのスマートテレビ(出庫価格130万ウォン)も販売した。
サムスンテレビ・アップスを通じてダウンロードできるアプリケーションは、5月末で計600余個。120余カ国の消費者がスマートテレビで利用するアプリケーションをみると、市場ごとに特徴が表れている。
国内市場の場合、無料アプリケーションのうち最も多く利用されたのは「グーグルマップ」とソーシャルネットワークサービス(SNS)の「ツイッター」だ。有料アプリケーション1位は「ポロロの大冒険」。
フランス市場では、自宅のガスや電力消費などエネルギーソリューションを提供する「ドルチェ・ヴィタ(DolceVita)テレビ」アプリケーションが人気を集めた。
サッカー好きの英国では、試合結果について確認または賭けることもできる「ベットフェア」が1位となった。