韓国の主要グループが、新年早々から大型投資計画を相次いで宣言した。サムスングループは今年、史上最大規模となる43兆1000億ウォンの投資を確定した。現代自動車グループも昨年より15%多い12兆ウォンを投資する計画だ。LGグループは、前年(18兆8000億ウォン)比11・7%増の21兆ウォン投資を決めた。SKグループも昨年(8兆ウォン)より多い9兆ウォン以上へ増やす予定だ。ロッテグループも前年(4兆1000億ウォン)比およそ30%増の5兆5000億ウォンを投資し、ポスコも海外鉄鋼、資源開発、グループ協力成長の分野などで投資を増やす。
サムスンの投資規模は昨年(36兆5000億ウォン)より18%も多く、設備投資に29兆9000億ウォン、R&D(研究開発)に12兆1000億ウォン、資本分野に1兆1000億ウォンが投じられる。
サムスングループの投資には、主力事業の支配力強化及び未来事業の早期定着という李健熙(イ・ゴニ)・サムスン電子会長の意志が反映されている。サムスンが史上最大の投資計画を発表したことで、他の大企業も相次いで投資拡大に動いている。
同グループは昨年にも半導体とLCD(液晶表示装置)で大規模投資を実施し、投資規模を当初の計画より10兆ウォン増やしている。
今年の投資金額で最も多く占めるのは半導体(10兆3000億ウォン)事業で、昨年着工した京畿道華城(ファソン)の第16ライン工場建設、米・オースチン工場の非メモリー(システムLSI)半導体生産ライン、工程改善などへ集中的に投資する。
LCD事業には、5兆4000億ウォンを投入する予定だ。中国政府からの建設許可を受けた蘇州工場の7・5世代ライン建設及びLCD8・2世代生産ラインの第2段階工事への新設投資に加え、既存の生産ラインの補完投資も予定している。
OLED(有機発光ダイオード)事業にも、5兆4000億ウォンを投資する。グローバル市場におけるスマートフォンの急速な普及に伴い、OLEDの需要増加を狙った先行投資だ。
LED(発光ダイオード)事業には7000億ウォンを投資し、京畿道器興(キフン)にLED生産ラインを拡充する。テレビ事業には8000億ウォンを投入し、中国、インド、ブラジルなどのテレビ工場の生産施設を拡充する。
R&D分野は既存事業に加え、太陽光、バイオ、ヘルスケアなどの未来事業、スマートフォンやタブレットパソコンなどスマートIT機器にも投資する。
今回の投資戦略は4先原則(先見―先手―先制―先取り)に基づいている。市場の変化を先に見て、一歩先に動き、競合他社を制圧し、市場を先取りする戦略だ。半導体やLCDなど部品技術でのリーダーシップがとても重要になる。
一方、LGグループは、LG電子が今年から来年上半期まで太陽電池分野で、3つの生産ラインを構築するなど、次世代事業分野に集中的な設備投資を行うとしている。LGは今年、R&D分野だけで4兆7000億ウォンを投資する計画だ。
また、現代自も投資の軸を低燃費、エコカー開発と安全技術の強化に移している。
今年の投資規模は、昨年の10兆5000億ウォンよりも、15%多い12兆ウォンとなった。