サムスン電子は、今年の携帯電話出荷台数が11月末現在で3億台を突破したと発表した。年間で3億台を突破したのは、韓国メーカー初の快挙。世界でもノキアに次いで2番目だ。3億台の携帯電話を横に並べれば、地球を1周できる長さになる。同社は、23年間累計で16億台の携帯電話を出荷し、韓国経済を牽引する一翼を担った。
サムスン電子が携帯電話の出荷台数3億台を突破したのは、1988年に携帯電話事業を開始して以来23年目で初めて。
1996年に年間出荷台数100万台を突破し、その9年後の05年に1億台、09年に2億台を達成した。携帯電話事業を開始した88年以降の累計販売台数は16億台に達する。
3億台突破の経済・産業的意味は大きい。サムスン電子の第3四半期(7~9月)実績をみると、通信部門の営業利益が2兆5200億ウォンに達し、全体営業利益の59・3%を占めた。GDPに占めるウエートも大きい。同社の第2四半期実績で通信部門の売上高は12兆1800億ウォンで、これは同期間の韓国のGDPの4%に当たる。
また、同社のこれまでの累計出荷量は16億台で、全世界人口の23%に達する。今年は1日82万台、1秒間に9台生産。スマートフォン(高機能携帯電話)の「ギャラクシーS」、「ギャラクシーS2」がそれぞれ1000万台以上を売り上げるなど、ヒット商品が続いたことが販売を急増させた。
また、第4世代移動通信のLTE(ロング・ターム・エボリューション)対応スマートフォンでも、世界市場でシェア33%となり1位、韓国市場でも11月現在でシェア67%を占める断トツの1位を維持している。
全世界で3億台を出荷した事業者は、これまで06年に3億4750万台を記録したノキア1社だけだ。サムスン電子はすでに、スマートフォン部門で第3四半期にノキアを抑えて1位を占めており、携帯電話全体でも1~2年内に追いつく見通しだ。