3月からサムスン、現代自動車など主要大企業の上半期(1―6月)一般採用が本格的に始まる。30大企業グループの今年の採用計画は前年比2・2%増の12万人。このうち高卒採用は6・9%増の3万7000人にのぼり、全体の31%を占める。各グループとも、高卒採用に重点を置いているのは、政府が進める学歴格差解消の一環だ。
韓国最大の大企業グループ、サムスンは3月から上半期採用申請を受け付ける。計画では大卒、高卒とも各9000人、専門大卒3000人、中途採用5000人の合計2万6000人。上半期に半分の1万3000人を採用する予定。今年初めて新設し、注目を集めているのが高卒一般採用で、サムスンが高卒採用に力を入れていることをアピールしている。
現代自動車グループの採用規模は、前年比1000人増の7500人。このうち高卒採用は2200人を予定している。高卒採用と関連して現代自は、マイスター高校1年生を対象に今月中に100人の優秀人材を優先的に選抜。今後10年間に1000人の生徒を現代自で支援する集中教育を実施する計画だ。
LGグループは、系列社別に採用申請を受け付け、年間採用人員1万5000人のうち上半期に9800人を採用する計画だ。高卒採用枠は5700人と急増している。SKグループの採用計画は年間7000人で、上半期に大卒を中心に2310人採用する。ポスコグループは今年6700人採用する計画だが、そのうち高卒は3100人と半数近く、高卒採用は過去最多になる。
ロッテグループは4月初めから上半期の一般採用をスタートするが、6100人の採用を計画。年間では1万3500人と例年以上に増やしている。ロッテは、高卒社員の採用を活性化するため、昨年から高卒以上であれば、だれでも一般採用に応募できるように学歴規準を緩和している。ちなみに、韓国の大企業はこれまで、一般採用の要件に大卒を要件にしている場合がほとんどだ。
昨年より150人多い2900人を採用するGSグループは、系列社別に3月から一般採用をスタート、上半期に1500人を採用する計画だ。ハンファグループは、6150人を予定している。韓進グループは、主力企業の大韓航空を中心に2750人採用する計画だ。新世界グループは、昨年より20%以上多い8000人(上半期4000人、下半期4000人)の採用を計画している。
高卒採用枠は大幅に拡大されたが、どんな部署につくのかは定かでない。今後は育成策も問われることになりそうだ。