三菱自動車は、京畿道・一山のKINTEX(韓国国際展示場)でSUV(多目的スポーツ車)「RVR」などの発売発表を行い、韓国市場での販売事業を再開した。昨年、提携先の現地販売会社MMSKの清算で一時撤退を余儀無くされたが、このほど新たにCXC社と販売代理契約を結んだ。
三菱自動車とパートナーシップを締結したCXC社は、三菱自動車の韓国内における独占販売およびアフターサービスに関するすべての事項を担う。CXC社は、韓進グループの創業者である故•趙重勲会長の甥、趙賢鎬会長が設立した会社。
三菱自動車とCXC社は、SUV「RVR」やピックアップトラック「L200」の2車種を公開し、中型セダンの「ランサー」、295馬力を誇るスポーツセダン「ランサーエボリューション」、クロスオーバーSUV「アウトランダー」、SUV「パジェロ」などの各モデルを、ソウル市内の江南と汝矣島の三菱自動車展示場およびCXC社が運営する「Cスクエア」の販売網を通じて本格的な販売を開始した。「L200」に関しては、9月からの販売を予定している。これにより、今後これら展示場や販売網で各車種の試乗や購入が可能となる。CXC社では、自動車関連の保険や整備といった各種サービスを提供する。今年の販売目標は900台。
三菱自動車の増子修社長は、「韓国市場でCXC社と共に三菱自動車を新たに販売することは、弊社としては非常に意義のある事であり、アジア市場における弊社の主要戦略の一つとして大きな役割を果たす」と述べた。
また、益子社長は、「韓国の消費者の輸入車に対する需要は持続的に増大する見込みだ。三菱自動車は、韓国の消費者に満足して頂く高品質の商品を持続的に投入し、ハイクォリティーのアフターサービスネットワークを拡充することで、韓国市場で成功できると確信している」と強調した。
また、CXC社の趙賢鎬会長は、「三菱自動車は革新的で優れた商品と技術の先駆者として約100年の歴史を持っている。一方、CXC社は、短い歴史だが、自動車販売や流通、保険、中古車サービスなどで構成されたサービス統合流通グループとして急速に成長している。今後、三菱自動車とCXC社は、持続的に全国的なネットワークを構築し、ユーザーに満足してもらえるよう最善を尽くす」と述べた。
◆三菱自動車 益子 修社長に聞く◆
――韓国事業再開となりました。まず再進出の抱負をお聞かせください。
再度の韓国市場へのチャレンジとなるが、力を注ぎ、一生懸命頑張り、多くの韓国のユーザーに三菱自動車の良さを分かってもらいたい。韓国の輸入車市場は堅固な成長を維持している。三菱自動車が進出しているアジアの国の中でも重要な戦略的市場として評価しており、三菱自動車が韓国で成功すると確信している。
――韓国の輸入車市場は拡大傾向にあり、多くのメーカーが参加して競争が激化していますが、勝算のほどをお聞かせください。
自動車のマーケットは韓国だけではなく、世界どこの国でも競争が厳しい。厳しい競争の中で販売をすることは、我々としては日常のことであり、韓国だからといって特に意識はしていない。持続的に高い品質の車とサービスネットワークを韓国のユーザーに提供していきたい。
――今回販売する「RVR」の魅力をお聞かせください。
コンパクトSUVでサイズは中型だが、街中でも乗れ、郊外でも乗れるオールラウンドタイプの車だ。世界各国で販売しているが、評判がとても良い。韓国のユーザーからも高い評価を得られると思う。
――韓国自動車市場をどのように展望されていますか。
輸入車の需要が爆発的に伸びることはないと思うが、毎年確実に需要は増えており、韓国での輸入車シェアは増加していくと思う。弊社は魅力的で多様な高品質の製品を持続的に投入し、韓国のユーザーが要望に応えることが大切だと思う。