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2012/06/01

<韓国経済>ハンファ建設・イラク新都市工事を受注

  • ハンファ建設・イラク新都市工事を受注

    新都市建設プロジェクト契約式で署名する金玄中・ハンファ建設副会長(左)とイラクのアーラジー・国家投資委員長(バグダッドの首相官邸)

 ハンファ建設が戦後復旧を進めるイラクから新都市の建設工事を受注した。これは、イラク国家再建プロジェクトの一つで、新都市および国民住宅10万戸を建設するというもの。発注額は80億ドル規模。韓国企業にとって、UAE(アラブ首長国連邦)から受注した原子力発電所を除き、単一工事としては海外建設の中で最大規模となる。1990年に東亜建設が受注したリビア大水路2段階工事(65億㌦)以来、22年ぶりの超大規模工事だ。

 ハンファ建設とイラク政府は30日、首都バグダッド近隣に建設する今回の工事の本契約を締結した。契約式には韓国側からハンファ建設の役員および韓国政府関係者、イラクから国家投資委員会(NIC)議長らが参加。

 このプロジェクトは、バグダッドの東側25㌔㍍地点のビスマヤ一帯1830万平方㍍に建設される。

 昨年5月、ハンファ建設は新都市建設工事に合意する覚書を締結。だが、これは拘束力を持たない覚書水準であり、事業推進の有無に対して懐疑論的な見解が多かった。ハンファ建設関係者は「事業計画が今月初めにイラク政府閣僚会議を通過してから、一瀉千里に進んだ」とし、国土海洋部関係者は「韓国政府も全面的に受注を支援している。本契約を機に、第2中東受注ブームに火がつくだろう」と話した。

 イラクは、今後4~5年以内に250万戸分の大規模な住宅供給が必要であり、今回の新都市建設もこのような住宅建設計画の一環で進められている。イラク政府は投資財源を確保するべく、石油生産量を大幅に増やす方針だ。

 イラク新都市建設の受注の意味は大きい。中東の新都市開発の需要急増に対応するうえで有利になり、北アフリカ地域に進出する基盤にもなる。これまで韓国企業の受注はプラントや土木に集中していたが、大きな転機になりそうだ。

 中東地域では昨年のジャスミン革命以降、UAEやサウジアラビアなどが新都市開発と住宅事業を活発に展開。停滞していたSOC(社会間接資本)事業の受注も、再び勢いを見せ始めた。

 現代建設も最近、カタールから9億8000万㌦規模のルサイル高速道路の工事契約を締結した。これはカタール公共事業庁が発注した高速道路プロジェクトの最初の工事で、首都ドーハ市内に約5・8㌔㍍(16車線)の高速道路を建設する。工期は40カ月間を予定している。

 現代建設は2010年にカタールでハート・オブ・ドーハ複合開発1段階工事およびハマド・メディカルシティー病院の工事、昨年には国立博物館の工事を受注している。現代建設関係者は「カタールの大型国策事業を次々と受注したことで、ワールドカップ関連の大規模インフラ工事の受注において有利になった」と話した。

 カタールでは、同国での開催が決まった2022年ワールドカップのため、インフラ投資を発注している。