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2012/11/09

<韓国経済>景気低迷長期化で上場企業が1972社に減る

  • 景気低迷長期化で上場企業が1972社に減る

    韓国取引所。10月末現在の上場企業数は有価証券市場で787社、コスダックは1002社

 金融監督院と韓国取引所によると、韓国の上場企業数が減少している。10月末現在で1800社を割り込む1792社に減り、2010年8月以来の低水準となった。長引く景気低迷の影響が大きい。また、上業企業間の二極化現象が深化しており、上位20社の時価総額に占める比率が50%を超える一方、社員数も財閥系は増えているが、それ以外ではリストラにより1万人以上減った。
 
 韓国の株式市場は1956年に12社でスタート。政府の育成策もあって拡大を続け、2010年末に1806社に達し、時価総額も1000兆ウォンを超えた。

 だが、昨今の景気低迷で上場企業数が1792社(有価証券市場786社、店頭市場のコスダック1006社)に減った。コスダック上場企業の大幅減が原因だ。今月にもコスダックの3社が上場廃止となり、コスダック上場企業は1000社割れが目前となった。

 コスダック上場企業は07年に1000社を超えて以来、約1030社台を維持していた。昨年末で1031社だった。

 1~10月に新規上場した企業は28社で、前年同期の半分以下、48・3%にとどまった。再上場企業も3社にとどまり、前年同期の3分の1水準だ。また、不渡りや債務超過などで上場廃止となる企業も少なくない。

 事業拡大や認知度向上のため、多くの企業が上場をめざすが、景気悪化で当分の間は難しい状況だ。

 韓国取引所は「証券市場の低迷により、妥当な価格で売買が行われないことを懸念した企業が上場を見合わせている」と説明した。

 低成長時代を迎え、上場企業間にも、体力のある企業とそうでない企業の格差は広がる傾向にある。

 韓国取引所の集計によると、金融を除く有価証券市場の上場企業618社の社員数が6月末現在で103万1222人に達し、昨年末より1・16%増加した。サムスンや現代自動車など10大財閥系の70社の社員数は55万4391人で、3・19%増。それ以外の548社の雇用増加率は0・96%にとどまった。200社はむしろ社員数を減らしており、1万346人が減少した。また、10大財閥系の上場企業の時価総額は、全体の時価総額の53%以上を占めている。