産業通商資源部と全国経済人連合会は、尹相直(ユン・サンジク)長官主宰で30大企業グループ社長団懇談会を開き、今年の投資・雇用計画を発表した。それによると、30大企業グループの投資は前年比7・7%増の148兆8000億ウォン、雇用は1・5%増の12万8000人となっている。尹長官は「これはミニマム(最小)であり、プラスアルファがなければならない」とさらなる奮発を求めた。
政府は、投資増大を産業政策の最優先順位にあげている。最近の産業生産、雇用、消費不振はいずれも投資不振が最大の原因と見ているからだ。
投資減少が産業生産減少→雇用・所得下落→消費減少→潜在成長力下落へと悪循環を招いている点を警戒している。実際、設備投資は年々伸びが鈍っている。
1991~2001年の年平均9・1%増から01年以降は3~4%台に低下し、昨年にはマイナス2%に下落。今年に入って、さらにマイナス10・1%と急激に低下している。
尹長官は「新政権の重要政策である創造経済と雇用率70%を達成するためには大企業の役割が重要だ。果敢な投資と雇用増加に協力してほしい」と訴えた。
今年も自動車、半導体、ディスプレー、通信、石油化学、鉄鋼などが投資の中軸を担う。グループ別投資計画をみると、サムスンが最も多い49兆ウォンで、次いでLG20兆ウォン、SK16兆6000億ウォン、現代自動車13兆8000億ウォンの順。昨年を上回る投資計画を立てたサムスンは「世界的な景気低迷が続き投資環境は望ましくないが、景気回復後の市場を見据え、過去最大規模の投資計画を立てた」と説明した。
問題は実行力だ。昨年は151兆ウォンを投資すると発表したものの、実際に投資されたのは138兆2000億ウォンにとどまった。財界からは投資・採用が計画通りに履行されるのか見極めるのは難しいという声も聞かれる。
懇談会では、企業側からも投資環境改善を求め、規制緩和や政府支援を求める声が相次いだ。
現代エレベーター代表は、「1秒で10㍍以上動く高性能エレベーターは韓国を含む5カ国でしか作れない先端高付加価値産業であるのに政策金融支援がない」と訴えた。
造船業界は、海洋プラントの国産化に対して政府が積極的に支援するよう求めた。航空業界は、1機当たり雇用創出効果が300人に達する航空機購入に対し、雇用創出投資税額控除に含めることを建議した。建設業界は、竣工後の未分譲住宅に対して政府の支援を要求した。尹長官は、これらの残議を検討すると約束した。