大宇造船海洋が、ロシア沖の北極海を航行する砕氷LNG(液化天然ガス)船15隻を45億ドルで一括受注した。単一契約としては世界造船業界で過去最大の規模だ。発注先はロシア、フランスなどの合弁採掘会社のJSCヤマルLNG。ヤマルプロジェクトの一環として発注した。大宇造船海洋は熾烈な競争の末、受注獲得に成功した。近く契約する予定。
今回受注した砕氷LNG運搬船は、タンク容量が17万立法㍍で、世界で初めて厚さ2㍍以上の氷を割って運航し、360度回転できる最先端の砕氷船となる。玉浦(オクポ)造船所で建造し、2016年6月から船主に順次引き渡す計画だ。
大宇造船海洋は、先月にもヤマルプロジェクト用の砕氷LNG運搬船1隻を受注しており、これを含めると16隻・48億㌦になる。これまで大型受注として注目されたのは、サムスン重工業が昨年6月に受注した浮体式LNG生産・貯蔵・積出設備。その受注額30億㌦を大きく上回る。
今回の受注により、大宇造船海洋は、好況期だった07年の年間受注額215億㌦を上回る新記録を樹立する可能性も出てきた。すでに今年に入って17億4000万㌦の受注実績をあげており、今回の大型受注を含め62億4000万㌦になる。
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