年末を控え、大企業グループ恒例の役員人事が始まった。最大手のサムスングループは、サムスン電子の業績悪化の原因となったスマートフォン(高機能携帯電話)事業を担当するIT(情報技術)・モバイル部門の李敦珠(イ・ドンジュ)マーケティング担当社長、李哲煥(イ・チョルファン)開発担当社長、購買担当の金在權(キム・ジェグォン)グローバル運営室長(社長)の3人を退任させた。LGグループは、持ち株会社格のLG出身経営陣をLG電子など主要系列社の経営中枢に配置した。特にグループの頭脳の役割を担っている趙俊鎬(チョ・ジュノ)LG社長(55)をLG電子モバイル事業本部長に抜擢し、スマートフォン事業の強化を図った。
サムスングループは1日の社長団人事で、サムスン電子の2人を含む3人の副社長の社長昇格など計11人の昇進・異動を行った。社長に昇格するのは、世界テレビ市場で9年連続トップを守ったサムスン電子消費者家電部門の金炫奭(キム・ヒョンソク)副社長、史上最高水準の業績をあげた部品部門の全永鉉(チョン・ヨンヒョン)副社長の2人と元サムスンディスプレイの李潤泰(イ・ユンテ)副社長(サムスン電機社長に昇格)。李健熙(イ・ゴニ)会長に代わって、サムスン電子の対外業務に当たってきた姜皓文(カン・ホムン)副会長は退いた。
サムスン電子では、部品部門を担当する権五鉉副会長と尹富根・消費者家電部門社長、申宗均・ITモバイル部門社長が留任し、3トップ体制が維持されることになった。スマートフォン事業の業績不振のため、申社長は交代のうわさもあったが、モバイル事業を世界トップに押し上げた功績を認めチャンスを与える留任となった。
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