サムスングループが発表した第一毛織とサムスン物産の合併計画に対し、思わぬ伏兵が立ちはだかった。米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、サムスン物産の株式7.12%を「経営参加」目的で取得したと発表し、合併に反対を表明した。反対理由は、「第一毛織のサムスン物産合併提案は、サムスン物産価値を大幅に過小評価しただけでなく、合併の条件も公平ではない。サムスン物産株主の利益に反する」というもの。これにより、李在鎔(イ・ジェヨン)・サムスン電子副会長を中心とするサムスングループの支配構造再編に支障が出るのではないかとして関心を集めている。
エリオットは、サムスン物産の持ち分7.12%(1112万5927株)を確保するため、7065億ウォンを投入。国民年金(9.98%)、サムスンSDI(7.39%)に続く第3位の大株主となった。外国人比率は32・11%に達する。エリオットが反対の意思を明らかにしたため、反対勢力結集の可能性も出てきた。
サムスン幹部は「他の主要株主は合併に友好的で、合併作業は支障なく進む」と主張しているが、楽観は許されない。
ある証券研究員は「米ヘッジファンドが、反対勢力を集め、合併が白紙に戻る可能性もある。合併を白紙にした後、株価を上昇させ、利益を追求する狙いだ」と語った。別の証券マンは、株主総会前に株価を最大限引き上げた後に株式を売り抜ける可能性を提起する。
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