国内物流最大手のCJ大韓通運は、中国最大の低温物流会社の栄慶物流有限公司を買収することが確実となった。栄慶物流売却の国際入札で最優先交渉対象に選定されたからだ。投資銀行業界によると、買収提示額は5000億ウォンだという。CJグループはサムスン・ポスコ連合を破って大韓通運を買収後、2013年から世界5大物流企業をめざし、グローバル物流企業の買収戦に参加してきたが、今回はその最初の成果だ。
国際入札にはCJ大韓通運のほか、中国の大企業と物流企業、グローバル私募ファンド(PEF)など10余社が参加。最終的に白物家電世界一のハイアール、中国最大の金融グループのシティック系列PEFとの競争で勝利した。
CJ大韓通運は、中期計画として2020年までに売上高25兆ウォンの物流企業への飛躍をめざしている。今回の買収はその第一歩との位置づけだ。栄慶物流は、冷凍・冷蔵の低温分野で中国最大の物流企業であるだけに意味は大きい。
1985年設立の栄慶物流は、冷凍・冷蔵、化学薬品専門物流会社として成功した会社で、中国の弱点とされた衛生管理や顧客サービスを徹底し、ダウケミカルやマクドナルド、ハーゲンダッツなど多国籍企業を取引先として確保している。上海に本社を置き、北京をはじめ中国全域に48の支店・事務所を構え、市・郡などに1500以上の流通網を確保している。保有車両は1200台にのぼる。
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