アインシュタインが100年前に一般相対性理論で存在を予言した「重力波」の観測成功のニュースが世界を駆け巡っている。この観測は、米国の観測装置LIGO(レーザー干渉計型重力波観測所)で実現したが、韓国の科学者も実験データ分析などで重力波の観測成功の一翼を担った。
重力波は別名「時空のさざ波」とも呼ばれ、重力は時空を歪ませており、その重力をもつ物体が動くと、その歪みが光の速度で周囲に伝わっていくとされる現象。
この現象を観測すべく、米大学などが中心になって、LIGO研究団を発足させた。レーザー光を使って空間の歪みを計測する「レーザー干渉計」という観測機器の実用化にメドが経った1992年のことだ。
このプロジェクトには米国をはじめ、韓国、日本、ドイツなど13カ国の科学者1000人以上が携わっている。韓国はソウル大、漢陽大、釜山大、KISTI(韓国科学技術情報研究院)、国家数理科学研究所など8大学、3研究機関の研究者30人で「韓国重力波研究協力団」を組織し、09年9月のLIGO総会で信任を受けて本格的にLIGO事業に参画した。