政府は、慢性的なコメの過剰供給を解消するため、作付面積を昨年より3万5000㌶減らす一方、発展途上国にコメを本格的に援助する方針だ。農林畜産食品部が国政懸案関係長官会議を経て発表した「2017年中長期コメ需給安定補完対策」の2本柱だ。だが、今回は直払い制度改変などの根本対策は先送りした。
政府が「中長期コメ需給安定対策」を初めて打ち出したのは2015年のことで、当時はこれを3年単位で補完する計画だった。だが、予想よりコメの需要が減少し、供給過剰は深刻化した。米価は下落し、在庫累増で財政を圧迫したため、補完対策の日程を大幅に繰り上げた。
今回の対策によると、まずコメの生産量を調整するため、作付面積を昨年の77万9000㌶から74万4000㌶に減らす。来年にはさらに71万1000㌶まで圧縮する計画だ。
自治体ごとに減反目標面積を設定し、成果に応じて備蓄米購入における特典を与えるとしている。米作以外の畑作などの生産を拡大するため、畑作物共同経営体の育成にも力を入れる。
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