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2017/08/11

<韓国経済>斗山重工業、脱原発打撃で突破口模索

  • 斗山重工業、脱原発打撃で突破口模索

 斗山重工業が、文在寅政権の脱原発・脱石炭火力政策により揺れている。同社は、原子炉と蒸気発生器、タービン、発電機など原発機資材と取り出される使用済み核燃料取り扱い設備などを建設する国内最大の企業だからだ。UAE(アラブ首長国連邦)に輸出した原発の機資材を供給したのも斗山重工業で、国内でライバル企業はない。だが、脱原発政策で打撃を受けるのは必至で、この危機を克服するため、風力やガスタービンなどに突破口を求めている。

 斗山重工業は、斗山インフラコア、斗山建設、斗山エンジンなどを傘下に置き、斗山グループ全体の売上高の32%(昨年)を占める中核企業だ。今年第2四半期(4~6月)の売上高は1兆4473億㌆、営業利益は629億㌆を記録。昨年同期より小幅減少したが、善戦したと評価されている。同期の新規受注額は1兆2374億㌆で、前年同期比17%増だ。

 だが、政府のエネルギー政策の転換で、年間受注額を当初目標の10兆6000億㌆から2兆㌆以上引き下げた。受注残高は、昨年末の20兆500億㌆から今年第2四半期には19兆800億㌆に減少している。2013年と14年の15兆㌆台に比べれば、仕事量は十分にあるが、原発建設中止、石炭火力発電所も追加建設再検討となったため、今後受注残高の減少続く見込みだ。

 証券業界では「斗山重工業は今年の売上高が3000億㌆、2018~19年には年間7000億㌆の蹉跌が生じるだろう」とみている。このため、斗山重工業は、風力、ガスタービン、原発輸出、原発解体などに突破口を見出すべく動いている。


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