SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長が9月1日に就任20周年を迎えた。父親の崔鍾賢(チェ・ジョンヒョン)会長の死去を受けて37歳でトップに立った崔会長時代は波乱万丈だった。崔会長が一時獄中に繋がれ、グループ企業の経営悪化もあったが、積極経営を展開。1997年の通貨危機を乗り切り、半導体など事業拡張にも成功した。国内市場が中心だった事業構造を改編し、韓国の輸出全体の13%を担うグローバル企業に成長。財界ランクも5位からサムスンと現代自動車グループに次ぐ3位に上昇した。
崔会長就任後、主力事業のエネルギー、石油化学、通信に続き稼ぎ頭となる半導体事業を追加。バイオ、自動運転にまで事業を拡大中だ。
海外市場開拓と輸出がグループの生き残る道だと判断した崔会長は、年間100日以上を業務用航空機で過ごし、北米や南米、中国、中東、欧州、豪州を駆け巡った。グローバル市場で新たな事業機会を掴むため、積極的な投資に乗り出した。その結果、会長就任当時の1998年に8兆3000億㌆だった輸出額は昨年75兆4000億㌆に9倍増し、韓国全体輸出の13%を占めた。売上高は37兆4000億㌆から158兆㌆へと4倍増。時価総額は昨年末基準で124兆9730億㌆の財界2位。
飛躍の理由は事業多角化の成功にある。特に、2011年末に半導体メーカーのハイニックスを4267億㌆で買収したことが大きかった。当時、「とても無理な投資だ」といわれたが、崔会長は買収の1年前から半導体の基本原理と歴史、技術の動向などを学び決断した。
15年に半導体製造などに必須の三フッ化窒素分野で世界的な競争力を持つOCIマテリアルズを傘下に置き、昨年8月には半導体用ウエハー製作メーカーのLGシルトロンを買収した。
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