建築資材専門企業のKCCと半導体原料・装備を生産する円益グループが、PEF(プライベート・エクイティ・ファンド)運用会社のSJLパートナーズと提携し、世界3大シリコン及び石英・セラミックメーカーの米モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズを買収した。買収額は30億㌦で、今年最大のM&A。韓国企業とPEFが組んで海外の大企業を買収する初のケースだ。KCCは今回の買収で世界2位のシリコン生産企業になり、円益グループ傘下の円益QnCは石英・セラミック分野で世界1位に浮上する。
韓国3社は、モメンティブの株式100%を買い入れることで大株主の米アポロ・グローバル・マネジメントと合意した。出資比率はSJLパートナーズ50%、KCC45%、円益5%だ。
今回の3社連携は、今年1月30日にさかのぼる。円益グループの李鎔漢(イ・ヨンハン)会長が、SJLパートナーズを率いる林錫正(イム・ソクチョン)会長に電話をかけ、次のようなSOSを発信した。
「大株主の米アポロ・グローバル・マネジメントがモメンティブを中国企業に売却する動きをみせている。シリコンとセラミックは半導体の核心原料であり、売却されたら安定供給ができなくなる」
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