雇用労働部は3日、来年度の最低賃金を8350㌆(時給)にすることを確定、告示した。今年よりも10・9%引き上げており、2年間で27・3%の大幅な引き上げ率だ。経営界は2年連続の2桁引き上げに反発、異議申し立てをしていたが、政府はこれを拒否し、最低賃金の再審議をしないことに決めた。韓国経営者総協会や中小・中堅企業、小規模商工業関連経済団体は「現在の経済状況を考慮していない決定だ」と反発を強めている。
最低賃金を労働者、使用者、公益委員で審議する最低賃金委員会は先月14日未明、来年の最低賃金を時給8350㌆(月額換算174万5150㌆)に決定した。この最低賃金は、業種にかかわらず全ての事業者に適用される。
これに対して、経営側から異議申し立てが相次ぎ、業種などに差等を設けるべきだとの要請もあった。現行法では、最低賃金委員会が議決した翌年の最低賃金に対し労使団体は異議申し立てを行うことができる。労働部長官が異議申し立てに「理由がある」と認めた場合、同委員会に再審議を要請しなければならない。
金榮珠(キム・ヨンジュ)・雇用労働部長官は「韓国経営者総協会、中小企業中央会、小商工人連合会から提出された異議申し立て書を綿密に検討した結果、審議・議決の過程で手続き上の瑕疵はなかった」とし、来年の最低賃金額決定については「最低賃金委員会に付与された適法権限内で独立性・中立性を堅持しつつ行われた」と述べた。雇用労働部はこれを受けて経営界に「異議申し立ての理由を認めるのは難しい」という内容の公文書を送り、同日の官報に来年の適用最低賃金の通知を掲載した。
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