起亜自動車が世界4位の巨大市場インドに本格進出する。その進出開始を告げるのが小型SUV(スポーツ多目的車)のコンセプトカー「SP」。首都ニューデリー近隣のノイダで開かれた「デリーオートエキスポ」で初公開した。これはインド現地戦略車で、起亜自動車が現在インド東部のアンドラプラデシュ州で建設中の工場で生産する計画だ。
これまでグローバル自動車メーカーでインド市場に進出していないのは、起亜自動車が唯一だった。60%の高い関税障壁などのためインド市場に足を踏み入れなかったが、昨年進出を決め、工場建設に着手した。事業資金11億㌦で、年産能力は30万台。来年9月に完工する見通しだ。
2015年から追加の海外生産基地を探してきた起亜自動車は米国、中国、スロバキア、メキシコに続く自社の5番目の海外生産基地にインドのアンドラプラデシュ州を選んだ。ここは現代自動車のタミル・ナドゥ州チェンナイ工場に近く、現代自動車とともに進出した韓国の部品メーカーも多い。これらのことが考慮した立地選定だ。
起亜自動車より先にインド市場に進出した現代自動車は、1998年に工場を建設。16年から2年連続で50万台以上を販売し、インド市場でシェア2位(16・4%)を占めている。
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