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2018/07/20

<韓国経済>SK、米バイオ医薬品市場に本格進出

  • SK、米バイオ医薬品市場に本格進出

    SKが買収を決めた米アムパックのバージニア工場

 SKグループがグローバル医薬品の主要市場である米国市場攻略に本格的に乗り出した。同グループの持ち株会社であるSKは最近、米バイオ医薬品の受託開発・製造メーカー(CDMO)のアムパック社の買収を決めた。買収価格は明らかにしていないが、業界では7000~8000億㌆台とみている。製薬会社の買収としては国内最大規模となる。今回の米10位のCDMO買収でバイオ・製薬事業がSKグループの成長エンジンとして急浮上している。

 SK関係者は「トランプ政権が発足して以来、米国内で消費される医薬品は自国内で生産されなければならないという規制が継続され、海外メーカーの米市場進出が困難な状況だった。しかし今回のアムパック買収で米国内の生産設備を確保でき、米国だけでなく北米市場攻略の前進基地になる」と述べた。

 SKは今回の買収で、これまでにSKが保有するアジア・ヨーロッパ地域の医薬品生産能力と、北米でアムパックが培ってきた生産・技術力が相乗効果を出すことを期待している。

 1990年代に米カリフォルニア州で設立したアムパックは、抗がん剤や中枢神経系、心臓・血管など循環器系疾患の治療薬などに使われる医薬品原料を製造しており、売上高は年15%以上のペースで拡大している。米国国内に生産設備3カ所と研究施設1カ所を保有。500人以上が勤務している。

 売上高が1000億㌆を超えるブロックバスター(大型新薬)に成長する可能性が高い医薬品原料を多く保有しているといわれ、SKは「アムパックの生産設備は米国食品医薬品局(FDA)が検査官の教育現場として活用するほど、レベルが高い」と説明した。


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