国民年金が、韓進グループの持ち株会社である韓進KALに対して制限的に経営参加する「積極的株主権」を行使することを決めた。国内証券市場で124兆㌆を動かす国民年金が、昨年7月のスチュワードシップ・コード(コーポレートガバナンスの向上を目的とした機関投資家の行動規範)導入後、民間企業に株主権を積極的に行使するのは今回が初めてだ。
国民年金の最高意思決定機関である基金運用委員会は、ソウル市内のホテルで4時間に及ぶ会議の末、韓進KALについてスチュワードシップ・コードを通じて株主権を行使することを決めた。これにより、近く開かれる株主総会に横領・背任罪で禁固以上の刑が確定した場合、3年間理事職に就けないという内容の定款変更案を上程する。
経営参加型株主権行使は、理事選任・解任または職務停止、定款の変更、資本金の変更などが含まれる。今回は、直接的に解任などの方法をとらず、定款変更という間接的な手法をとった。
韓進KALの代表理事である趙亮鎬(チョ・ヤンホ)・韓進グループ会長は現在、270億㌆にのぼる背任・横領の嫌疑で裁判が進行中だ。刑が確定した場合、理事会から除外する可能性があり、国民年金の最初のスチュワードシップ・コードの行使が、会社に損失を与えたオーナーの退陣要求になるかという点が注目されている。
基金運用委員長を務めている朴凌厚(パク・ヌンフ)・保健福祉部長官は「最低限の経営参加でオーナーリスクを解消する必要がある」と語った。
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