SKグループの製薬会社、SKバイオファームは、自社開発した睡眠障害治療の新薬「ソルリアムフェトル」が米食品医薬品局(FDA)の販売許可を得たと発表した。SKバイオファームの新薬としては初のFDA販売許可となる。国産新薬としてはこれまでLG化学の抗生剤など3件がFDA承認を得ているが、中枢神経系の分野の国産新薬としては今回が初めてだ。
SKグループが新薬開発に乗り出したのは1993年。それから6年後の99年に崔泰源(チェ・テウォン)会長は「原油精製で食っていく時代は終わった。生命科学、精密化学、新再生エネルギーで革新技術を確保しなければならない」として、新薬開発とバイオベンチャーに1兆㌆を投入するよう指示した。
しかし、SKバイオファームがFDA承認を得るまでには紆余曲折があった。「ソルリアムフェトル」は当初、睡眠障害治療の新薬ではなく、うつ病の治療薬として始まった開発プロジェクトだった。動物実験の結果、うつ症状に効果があることがわかった。2000年にはジョンソン&ジョンソンに技術輸出する成果もあげた。だが、患者を対象にした臨床試験で効果が出ず、輸出契約は破棄された。
だが、臨床データを分析した結果、睡眠改善効果があることを発見した。うつ病患者が薬を服用してから不眠症状がなくなったとの報告があったからだ。
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