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2000/12/01

<随筆>◇コリアボランティア協会◇

 国籍や民族に関係なく阪神大震災被災者や障害者、高齢者に対する支援活動を行っているコリアボランティア協会(大阪市生野区、康秀峰代表)が窮地に立たされている。

▼同協会が無償で借りていた事務所があるビルのオーナーが代わったため、立ち退きを迫られていたことは本欄で紹介した。その後、同協会は立ち退きの延期を申し入れていたが、遂に9月に移転を余儀なくされた。すぐ近くに部屋は見つけたものの、広さは約20平方㍍と以前の5分の1、当然家賃も払わなければならず、活動は大幅に制限されている。

▼94年に設立された同協会は、翌年の阪神大震災ではいち早く被災地の長田区などに駆けつけ、支援活動を行うなど実績を積んできた。最近は自前のヘルパーを抱え、訪問介護にも力を入れていた。しかし、活動資金は寄付やカンパに頼るしかないのが現状だ。

▼存続の危機に直面した同協会は、このほど東京、川崎で法的救済措置を市民に訴える街頭活動を行った。また、NPO(民間非営利組織)議員連盟の加藤紘一会長にNPO法改正への陳情を行い、4カ月後に改正案を提出するとの約束を取り付けたという。

▼同協会代表代理の鄭炳熏さんは、「いまは家賃を払うのが精一杯。つぶしては元も子もない。何とか急場を乗り切りたい」と必死だ。活動資金の確保が緊急の目標という。

▼同協会が再び以前のような活動ができるようになることを祈りたい。カンパは郵便振替00920―6―29408。(M)