レバノンでこのほど開かれたサッカーのアジアカップで、韓国は3位と不本意な成績に終わったが、その中で李東国(21)のプレーがきらりと光っていた。
▼李東国はインドネシア戦でハットトリックを達成するなど6得点を挙げ得点王を獲得、ベストイレブンにも選ばれた。圧倒的な攻撃力で優勝した日本のFW西沢、高原を抑えての最多得点(6)だけに価値がある。
▼将来を担う逸材として期待されていた李東国が、今大会で一気に実力を開花させた感じだ。実は、今年はけがに泣かされ、Kリーグの試合にはほとんど出場していなかった。アジアカップではけがを押して、自ら志願しての出場だったと聞く。
▼高校卒業後、浦項に入団してから頭角を現し、98年にはアジアユース選手権で優勝し得点王、Kリーグでは新人賞獲得、仏ワールドカップ(W杯)の代表にも選ばれた。今年のシドニー五輪では予選最後のチリ戦で執念の同点ゴールを決めたシーンが忘れられない。
▼185㌢、80㌔と体格に恵まれている。すばらしい得点能力に甘いマスクとスター性も兼ね備えている。イングランド・プレミアリーグの若きストライカー、オーウェンを彷彿とさせる。海外チームからのオファーも来ているという。
▼海外への移籍も含め今後の活躍が期待される。そして、1年7カ月後の韓日共催W杯ではサポーターを大いに沸かせることだろう。(M)