日本でも韓国のように夫婦がそれぞれ異なる姓を使う時代がくるかもしれない。
内閣府が4日発表した「夫婦別姓」導入に関する世論調査をみると、賛成と答えた人が60%を超えており、政府も戸籍法の改正に前向きに取り組み出した。
周知のように韓国では夫と妻の姓が違う。金大中大統領の夫人が李姫鎬女史であるように、夫婦の姓はそれぞれ独立しており、同一の姓を名乗ることはない。近年、日本でも進歩的な女性たちの間で「夫婦別姓」を求める声が高まり、論議が進んでいる。
夫婦別姓は、韓国だけでなく、中国や台湾など儒教文化圏では当たり前となっている。これは、血縁を重視する思想からきたものだと聞く。実は日本でも夫婦別姓の時代があった。
日本では明治維新まで一般庶民には姓がなかったが、1875年(明治8年)に初めて国民に姓を名乗ることを義務付ける法律が発布された。しかし、血縁関係のない妻は夫の姓を名乗ることが許されず、夫婦別姓となった。これが1898年(明治31年)の法改正で夫の姓に統一された。現在のように夫婦どちらかの姓が選択できるようになったのは、1947年(昭和22年)の新民法公布からである。
日本での夫婦別姓論議がどう進展するか、興味津々だ。(N)