日本で活躍する歌手のキム・ヨンジャ(金蓮子)さんが公演のため北朝鮮の土を踏んだ(5―12日)。
北朝鮮での公演はだいぶ前から計画されていたが、単独公演を望んでいたため、許可が下りるのに時間がかかった。金正日総書記がキムさんのファンということもあって実現したようだ。これまで韓国の歌手が合同で公演したことはあるが、単独は初めてという。
キムさんは、所属事務所の社長で指揮者の金好植(岡宏)さんやバンドメンバーら30人とともに、新潟からウラジオストク経由で平壌入りした。平壌での公演のほか、地方の工場で慰問公演も行うというから、これまでの韓国歌手の公演とは一味違うものになりそうだ。
金総書記へのお土産としてキムさんは、南北の曲それぞれ6曲を収めた「虹の架け橋」をはじめ、自身がこれまで発売したアルバムすべてと、金総書記から要望があったCDのクラシック全集を持参した。
これまでキムさんは、サハリンやキューバなど海外で数多く公演し“歌謡親善大使”として活躍してきたが、今回は“南北歌謡親善大使”としての重責を担う。キムさんは、「ぜひ成功させ、歌で南北の人たちの心をつなぎたい。金総書記にも会いたい」と意欲的だ。
キムさんは、北の曲で最も好きだという「イムジンガン」を含め、韓国の歌や自身のヒット曲を披露する。持ち前の熱唱が北の人たちの心を打つに違いない。(M)