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2001/01/19

<随筆>◇韓国プロスポーツ改革を◇

 2002年サッカーワールドカップ(W杯)韓日共催大会まで、500日を切った

▼しかし、2002年W杯に向けた盛り上がりとは別に、韓国の2大プロスポーツである野球とサッカーは、深刻な危機に直面している。どちらも観客動員が激減、このままではリーグ存続が危うくなるとさえ言われている

▼サッカーの場合はフランスW杯の盛り上がりと若手選手の台頭があって、98年212万人、99年267万人と上昇を続けたが、昨年は30%減で観客動員200万人を切った。野球の場合は96年度の450万人から下降カーブを描き、昨年は250万人と5年間で50%近いダウンだ

▼観客減の最も大きな理由は、スター選手の海外流出である。サッカーでは若手トップの安ジョンファンがイタリアへ移籍、日本のJリーグにも多数移籍したのが響いた。野球も、米大リーグの韓国人選手への注目が高まる一方で、国内リーグは関心が薄れていった

▼今年もサッカーで李東國がドイツ・ブンデスリーガ、崔龍洙がJリーグ・ジェフ市原、野球では昨年最多勝の趙ミンデが巨人、人気左腕投手の具デソンがオリックスへ移籍した。日本でも人気スター・イチローの大リーグ移籍などにより、テレビも大リーグ中心になると言う人もいるが、韓国はより深刻である

▼金銭面での負担は増すが、選手の待遇改善、施設の設備改善、海外選手の導入などを積極的に行い、人気回復を図ってもらいたいものだ。(L)