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2002/02/01

<随筆>◇勝利の女神◇

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 「2002年韓日国民交流年」を彩る親善大使に2人の女優、韓国側・金允珍(キム・ユンジン)、日本側・藤原紀香さんが起用されて話題を呼んでいる。

 都内で行われた開幕式に参加した2人は、「チング(友情)リングを交換し合った。韓日の文化をそれぞれに紹介し、韓日友好に貢献したい」と声をそろえて語った。2人のこぼれるような笑顔が、とても素敵だ。

 2人には共通点がいくつかある。まず第一に、女優になるのに紆余曲折があったことだ。藤原さんは数多くの女優オーデションを受けたが、どれも落選。しかし、夢を捨てることなくチャレンジを続け、現在の地位をつかんだ。

 金さんは幼いときに米国移住。韓国人としてのアイデンティティーに悩みながら成長した。女優を目指すもいい役に恵まれなかったが、映画「シュリ」の主演女優に抜擢され、映画が大ヒットして一躍人気女優になった。

 もう一つは、2人とも英語が達者なことだ。映画007シリーズのボンドガールになるのが夢という藤原さんは、女優業の合間を見て英語の勉強を続けている。金さんは米国育ちなので英語は堪能だ。外国の賓客を相手にするのに、この英語力は頼もしい限りである。

 2人はW杯の開幕式、閉幕式に加え、韓国戦、日本戦をそれぞれ応援するという。きっと勝利の女神になってくれることだろう。(L)