日本人によく知られており観光客も多い釜山国際市場といえば私には大火災、国際映画祭などが浮かんでくる。迷路のように複雑にからまった路地に屋台、店舗などが並んで騒音、混乱、それが魅力であり美であり人気の高い市場である。国際市場は解放後日本人の遺産で形成され、避難民によって活気を帯び、米軍の軍用物資が密輸入され、あらゆる商品がここから全国に供給された。
韓国映画『国際市場』を、私が主催している「楽しい韓国文化論」で見せた。なぜか皆が泣いた。韓国戦争で韓半島の北の港である興南から家族が分かれて避難し、釜山の国際市場で再会を希望に生きてきた人の一生を描いた劇映画、それは感動的であった。韓国では歌や映画によって知っている悲劇的な歴史がある。
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