久しぶりに行った映画館は、コロナ対策をしていた。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(以下「若草」と略す)を観たのだ。『パラサイト 半地下の家族』の感想も書きそびれたままだが、「若草」の感想を一口で書くとこうなる。
子ども時代に夢中で読んだ名作は、確かに想像力をかきたててはくれたが、大人になって後は、古い価値観を批判する目も成長し、もはや卒業して振り返ることもない過去のものとなる―などという固定観念が大いにくつがえされ、この作品に秘められていたオルコットの、時代に挑戦する心意気や現代女性に通じる問題意識を十二分に感じさせてくれて、勇気と元気を得ることができた。
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