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2021/10/15

<随筆>◇パラリンピックへの戸惑いと感動◇ 呉 文子さん

 東京オリンピック・パラリンピックが終わってひと月余が過ぎ去った。世論の反対を押し切っての強行開催に戸惑いながらも、パラアスリートたちが必死に挑むその強靭な精神力と無限の可能性を目の当たりにして、心震えた13日間だった。感動的なパフォーマンスの数々がいまもよみがえってくる。

 生まれつき両腕がないトルコ出身の競泳選手スメエ・ボヤジ(18)は、水族館で魚は腕がないのに泳げるのを見て感動し水泳を始めたという。腕の代わりに足を使って料理や絵を描いたり糸と針で服を縫うこともできるという。彼女には不可能という言葉はない。


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