韓国語を勉強する中で、いくつか、朝鮮半島のことわざを学んだことがある。ことわざには昔の人の知恵が込められている。とすると、それぞれの言語のことわざには、きっとそれぞれの民族性が表れてもいるだろう。そう思うと、とても興味深い。

　私が特に感銘を受け、今も忘れることができないのは、「シジャギ パニダ」ということわざだ。直訳すると「始めることは半分だ」となるだろうか。何事もやり始めさえすれば、もう半ば成し遂げたのも同じなんですよ、という意味だろう。初めて知った時には、なんと楽天的でおおらかな発想だろうと、驚き、感激した。

　これは、『ことわざ辞典』の中にだけあるという類のものではないようだ。韓国ドラマの中で、とにかく始めましょう！というときに「ほら『シジャギパニダ』と言うじゃありませんか」と話す場面に何度か出遭ったことがあるので、わかる。今も生きて使われている言葉なのだなと、うれしくなるのだ。

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