ハナミズキが陽光に照らされキラキラと輝きを増していた5月の連休に、私たち4人は品川駅高輪口で待ち合わせた。メンバーは『地に舟をこげ』(以下『地舟』)創刊以来の編集委員たち。間もなく那須に越す朴和美さん宅で最後の「同窓会」を開くためである。この「同窓会」は、在日女性文芸誌『地舟』を創刊された高英梨先生が逝去(15年1月4日)された後、雑誌の残務整理を兼ねて集まるようになった。『地舟』創刊当初は藤沢の高英梨邸で編集会議をもっていたが、逝去されてからは、朴和美さん宅を『地舟』のオフィス代わりに利用していた。早いもので来春には10年になる。
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