青年座『妻の感覚』
この夏、韓国の劇作家コ・ヨノクの『妻の感覚』(青年座)が都内で、キム・ジョン演出、日本の俳優たち出演で上演された。ある日、森の中で、迷子になった少女はクマに助けられ、クマと恋し、クマの子を産んだ。クマと女と子の幸せは長く続かず、猟師が現れ、子を殺し、女を人間世界に連れ戻す。一方、森に置き去りにされた男はクマの子を産んだ女に助けられる。運命的に出会ったが、次第にすれ違う男女、無責任な男と、すべてを失った女、出会い、別れる。何世代も繰り返されてきたのだろう。クマの妻から人間の妻になった女にとって幸福とは何か。そもそも誰かの「妻」という立場で幸せはあるのだろうか。
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