政府は23日、青瓦台(大統領府)で金大中大統領主宰の国民経済諮問会議を開き、「国民の政府第2期経済運営方向」を確定、今後3年間に毎年6%内外の経済成長を達成、2003年の1人当たり国民所得を1万5000㌦水準に引き上げる計画を明らかにした。この成長達成のため、R&D(研究開発)投資を強化、2002年までに政府予算比5%に拡大する。特に、新たな成長産業としてバイオ、情報家電などを集中育成する方針を打ち出している。
今回の中期経済計画は、金大中政権後半期の経済政策の基本方向を定めたものだが、現在進めている構造改革の早期終結が前提となる。政府としては、金融・財閥改革を来年2月までに完結、その基盤のもとで新たな「成長動力」を発掘、集中的に育成しようという考えだ。
この成長動力として、未来産業として脚光を浴びているバイオや、すでに世界的に21世紀のリーディング産業として本格的な競争が始まっている情報家電を選定したのは時宜にかなった選択と評価できよう。今後の具体的な取り組みが課題間だ。これと関連、金大統領がスローガン的に掲げた「知識基盤経済」の環境づくりを進める。例えば、来年2月までに全国の小・中・高校で高速インターネットを無料で使えるようにインフラ整備をすることなどが盛られている。
今回の計画はまた、南北経済協力時代を迎えて、北朝鮮との投資保証協定、2重課税防止協定などを締結、実質的な南北経済交流を促進させることにも力点を置いている。当然、南北経済協力の進展いかんで今回の中期経済目標を上向き調整する局面も出てきそうだ。
金大統領は会議の席上、「民間企業と政府の関連部署の長官が参加する民官合同諮問会議を構成、国内企業の対北朝鮮投資を事前調整することを指示した。「過当競争の中で対北投資をすれば、韓国企業に得になることはない」からだ。これを受けて、政府は早期に投資調整機構を発足させることを決めた。