脱農が急速に進んでおり、全人口に占める農家人口の比率が初めて1割を切った。実数にして403万人だ。1970年代の農家人口は1400万人台であり、この30年間に実に1000万人もの人が離農したことになる。また、農村の高齢化にも拍車がかかり、65歳以上の高齢者が21%に達した。これは全人口の高齢者比率(7・3倍)の3倍になる。このような農村における脱農・高齢化の事実は、統計庁が18日発表した「農漁業総調査」結果分かった。3年後にコメ市場の開放が控えているだけに、本格的な農業対策が求められている。
同調査は昨年12月1日を基準にしたもので、全国の農家数は138万3000世帯で95年に比べ7・8%減っている。それに伴い、農家人口も16・9%減の403万1000人となった。全人口に占める比率は8・6%で60年の調査開始以来の最低水準。60年代には人口の半分以上を占めていただけに、脱農が急速に進んでいることがわかる。
脱農の中心は若者たちだ。大都市の労働力として吸収されていき、農村は働き手は急速に高齢化した。今回の調査結果でも、65歳以上の高齢者が農村全体の21・7%を占め、95年の16・2%よりさらに比率を高めている。特に、農業を主に担当する農家経営者のうち、60歳以上が51%を占め、農業の競争力低下の要因にもなっている。さらに、農家1世帯当たりの世帯員数はついに3人を割り2・91人に減った。全世帯平均の3・31人以下で、農村での大家族は遠い昔話になってしまった。老夫婦が2人きりで住む世帯の比率も4割近くに達している。
このように、後継者問題はさらに深刻化の度を増しており、高齢のため農作業が突然できなくなる農家が出てくる可能性もある。
一方、農家1世帯当たりの耕地面積をみると、95年と比べ3・8%増の平均1・37㌶になる。しかし、全農家の78%を占める稲作農家は依然として1㌶未満の水田を耕す零細農(72・9%)が圧倒的に多い。農業市場の開放を決めたウルグアイラウンド協定以来、57兆ウオンの農村構造調整投資をしてきたにもかかわらず、依然として営農規模は小さく、稲作依存から脱皮し切れていないことを示す数値だ。今後、農業の規模化・専門化に本格的に取り組まなければ、先の新ラウンド合意により2004年に迫ったコメ市場開放の荒波に呑み込まれてしまう。
漁家の現実は農家の劣らず厳しい。漁家世帯は8万2000世帯で95年に比べ21・9%の大幅減であり、人口も27・6%減の25万1000人となった。統計庁は、「就職、進学のため漁村を離れていく者が増え、さらに他の産業に転業する現象もはっきりしてきた」と説明する。