済州道を香港、シンガポールを凌駕する東アジアの観光、先端産業、物流のハブ都市として本格開発する構想がいよいよ具体的に動き出した。政府は李漢東総理主宰の関係部署会議を19日開き、2010年を目標年度とする「済州国際自由都市基本計画」を確定、事業費4兆7000億ウオンを投入する方針だ。計画通り進めば、済州道を訪れる国内外の観光客は2010年に910万人(昨年411万人)に達し、11兆ウオンの収益が見込める。インフラ面では超高速通信網が構築され600㌔を超す道路が新設される。
基本計画によると、済州道に自由貿易地域と先端科学団地を造成し、外国企業のみならず国内企業に対しても各種税金減免措置をとり投資誘致を図る。自由貿易地域は済州空港周辺の43万平方㍍を指定する予定で、製造業・物流業に1000万㌦以上投資する外国企業に対して最初の7年間は法人税・所得税・地方税を100%免除し、以降3年間は50%減免する特典を与える。国内企業も最初の3年間は100%、以降2年間は50%の減免だ。
また、生命工学と情報通信産業を育成する先端科学団地は済州空港東南側の我羅洞に44万平方㍍の敷地を確保して造成する。観光開発のためには、レジャー・ショッピング・公園などの施設をつくるが、特に観光ホテルや総合レジャー業など1000万―3000万㌦以上の投資に法人税および所得税、地方税を3年間で100%、その後2年間は50%減免する。また、現在ノービザでの入国を許可していないベトナム、キューバ、モンゴル、カンボジアなど17カ国に対してもノービザ入国を漸次拡大し、中国人観光客のノービザ滞在期間を15日から30日に延長し、外国人専門人材の滞在期間は最大で5年に延長する。
国際化の環境造成ため行政機関では英語の公文書の受付け、外国の学校法人に大学の分校設立を許可する。空港と港湾に内国人専用の免税店が設置、年間1人当たり4回、1回につき300ドル以内範囲で免除する。ゴルフ場は現在8ホールを運営中だが、19ホールを追加建設し、建設に伴う税を減免する。また、ゴルフ場に対する各種重課税(5―25倍)も一般課税に転換し、入場券が40―50%引き下がることになった。
政府は開発推進のため▽休養型住居団地の造成▽中文観光団地の拡充▽西帰浦観光開発▽済州空港に自由貿易地域造成▽ショッピング、アウトレット開発▽生態、神話、歴史公園の造成の7大パイロットプロジェクトを推進する。