第35回東京モーターショーが千葉市・幕張メッセで27日から一般公開される。世界13カ国から35のメーカーが参加。韓国からはヒュンダイモーターが世界初公開となる小型戦略車の「TB」はじめ5車種を出品している。いずれも日本市場投入をめざしたモデルで、市場開拓の追い風となるか注目される。
一般公開に先立って24日から報道陣に公開された。この日午前、ヒュンダイモーターの展示ブースで金東晋社長は「ヒュンダイの日本戦略」について「私どもは世界ビッグ5の一角になることを目標に取り組んでおり、日本市場はその意味で大変重要だ。じっくり日本での事業を拡大する考えだが、今年2000台、来年5000台の販売をめざす」と意欲を示した。
今回のモーターショーは、米同時テロ事件の影響で一時中止も取り沙汰され、各社とも派手さは押さえ気味となったが、需要不振を挽回せんと環境技術車などを積極的にPRしている。特に、デフレ時代を反映してか、低燃費・低価格で環境技術を駆使した次世代小型車が目に付いた。日本メーカーのほか、GM、ダイムラークライスラー、プジョー・シトロエンなど海外メーカーも競って展示。
ヒュンダイも「自動車を通じて人間の幸せを追求する」という企業理念に沿って、今回は特に省資源・省エネを徹底的に追求したコンセプトカー、TBを目玉商品として投入した。このTBという車名は、Think Basicの略で、ヒュンダイが世界戦略車として開発した1300ccの小型車。小型軽量化を推し進め、なおかつ大人5人が楽に乗れる空間をつくった。他メーカーとの小型車対決の様相を呈しているだけに、どんな評価を得るのか注目される。
このほかに、イタリアのメーカーとの共同開発したミニMPVのラビータ(1800cc)、2ドアのヒュンダイ・クーペ(2700cc)、セダンやワゴン、SUVなどの用途をこれ一台に凝縮したカーニバル(3500cc)、高級セダンのXG300Lエグゼクティブ・エディション(3000cc)の4車種を出品している。
ヒュンダイモーターは今年から日本市場での販売を開始、5車種を投入しているが、まだヒュンダイ・ブランドを浸透させるに至っていない。それだけに、今回の東京モーターショーへの期待は大きそうだ。