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2001/03/23

<総合>現代財閥核分裂が加速化

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 韓国最大の財閥、現代グループを一代で築き上げた創業者である鄭周永・前名誉会長が21日死去した。王会長と呼ばれ、絶対的な権威を持っていたグループの精神的支柱を失い、同グループしばらくは大きな変化の波にもまれることになりそうだ。後継者問題をめぐる昨年3月の兄弟同士のいざこざ後、すでにグループは分裂状態にある。昨年8月には自動車部門が分離している。今後、建設、重工業、電子、金融などに核分裂に拍車がかかりそうだ。

 鄭前名誉会長が、現代グループの解体を念頭において、グループの5部門の系列分離方針を明らかにしたのは90年代初め。そのトップを切って昨年8月末、紆余曲折を経て現代自動車グループが系列を離れた。その後、今年上期には現代電子が株式売却を通じて系列分離される予定で、現代重工業は今年末に独立する。現代証券など金融部門は米AIGと売却交渉が進行中だ。

 日程通りいけば、年末に現代グループは年末に現代、現代自動車、現代重工業、現代電子の4グループに分裂、金融部門からは完全に手をひくことになる。

 一方で現代建設、現代峨山(株)、現代電子、現代投資信託証券など鄭夢憲会長系列の主力会社は、その大部分は流動性の不足にあり、外部からの資金支援なくしては、常に不渡りの危機にさらされている状態だ。

 対北事業も暗礁に乗り上げる可能性が高く、再検討が避けられない。89年に韓国の企業としては初めて、北朝鮮の地を踏んだ鄭前名誉会長は”実利”よりも”名分”に重きをおいて対北事業を展開してきた。事業へのリスク(危険)の大きさを指摘されても耳を傾けず、独自の判断で押し進めた事業だった。

 しかし結果的には現代峨山が流動性の危機に陥ることになった。現代峨山は、北朝鮮に金剛山事業の代金50%減額、韓国政府には観光事業への支援、韓国観光公社との合弁法人の設立などを要請している。

 なお、鄭前名誉会長の遺産は、鄭夢憲・現代峨山理事会議長が相続すると伝えられている。

 すでに家族会議が開かれ、現代建設の株式など鄭前名誉会長の遺産を現代商船に譲渡することで合意したとされる。

金大統領も哀悼

 金大中大統領は鄭周永・現代前名誉会長の死去に際して、「故人は韓国の産業化時代に起業し、国家経済の発展に大きく寄与した。私たちは故人の功労を永く記憶にとどめるだろう」と哀悼の意を表した。