韓日が共催するサッカーのワールドカップ(W杯)大会まで100日を切り、22日であと98日となった。ソウルで行われる5月31日の開会式に向け、いよいよこれからが本番であり、韓日とも20の競技場は完成し、開催地の自治体は受け入れ準備に本腰を入れている。25日からは東京で、出場32カ国の監督やスタッフが一堂に集う最後の会議が開かれ、今後の運営方法やスケジュールの最終調整を行う。
開幕100日に合わせ、韓国ではサッカー協会や各自治体などが各地でサッカーにちなんだユニークなイベントが繰り広げられた。
2002試合の草サッカーが各地で一斉に行われ、続いて開催地の特色を生かし、さまざまなスタイルのサッカーが実施された。済州道では伝統衣装に身を包んだ子供たちがサッカーボールの原型になったといわれる球状の豚のぼうこうを蹴りあう「古式サッカー」を楽しんだ。年齢別や既婚女性に限った「アジュマ(おばさん)」サッカーなども開催。
ソウル市庁舎前には直径13㍍の巨大サッカーボールをかたどったオブジェが登場、市民の目を引いた。新しい色の韓国代表の新ユニフォーム発表会や記念コンサートも開かれるなど、W杯雰囲気が盛り上がった。折りしもブッシュ米大統領が訪韓、北朝鮮政策をめぐり緊張感が走っていただけに好対照をなした。
金大中大統領も20日、開催自治体にメッセージを送り、W杯の成功は「世界が安定と平和を取り戻すのに大きく寄与する」と述べ、「大会を通じて数十万人分の雇用が生まれる。大会後も韓国製品が多く売れ、外国の投資もたくさん来る」と経済効果を強調した。
ボランティア教育もほぼ終わり、各競技場への配置がはじまる。彼らの活躍は大会の成否を決める大きな役割を果たすことになる。また、ソウルのCOEXでは全世界の取材陣1万人を拠点となる国際メディアセンターの工事が5月10開館へ向け急ピッチで進んでいる。この13万平方㍍の巨大な空間は、世界20億人の視聴者に向けた情報発信基地になる。
各国選手団の訪韓は5月20日ごろにピークに達し、30日の大会前夜祭と突き進んでいく。29日のFIFA(国際サッカー連盟)総会で、会長選挙が実施されるが、鄭夢準・韓国サッカー協会会長が立候補するのかどうかも大きな関心事だ。日本でも、国内向けに販売された67万5000枚のチケットが完売されるなどムードは盛り上がりをみせている。