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2002/04/05

<総合>3月の落ち込み5.2%

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    輸出は13ヵ月連続でマイナスが続いているが、4月から増加に転じる見通しだ(仁川港)

 産業資源部が発表した3月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出は前年同月比5・2%減少し、2001年3月以来13カ月連続で前年同月を割り込んだ。しかし落ち込み幅が大きく減り、1日平均の輸出高も2カ月連続で増加するなど、輸出は息を吹き返す傾向にある。

 産業資源部によると、3月の輸出は133億9200万ドルで、前年同月の141億2500万ドルに比べて5・2%ダウンした。しかし、輸出の減少率は、昨年3月のマイナス2・1%以来、最も低い数値となっている。

 一方、輸入は119億6200万ドルで前年同期比7・6%減にとどまり、3月の貿易収支は14億3000万ドルの黒字となった。

 今年に入り1月から3月までの累計は、輸出が359億900万ドル、輸入が337億5400万ドルとなり、貿易収支黒字は21億5500万㌦に増えた。

 3月の輸出動向を品目別にみると、無線通信機器が36・5%増加した半面、一般機械が27・4%減、船舶18・4%減、鉄鋼21・4%減と大幅に落ち込んだ。

 輸出相手国別では、中国向けが11・9%増、米国も1・9%増となった半面、日本は円安の影響で27・4%の大幅ダウンを記録した。

 4月の輸出見通しについては、意見が大きく二つに分かれている。財政経済部と一部のシンクタンクは、4月から二桁の増加に転じると楽観視しているが、産業資源部は、第2四半期から緩慢に回復に向かうも、輸出が上昇気流に乗り本格的な二桁台の伸びを達成するのは第3四半期からになるとみている。

 産業資源部は、3月下旬に輸出物量が集中したため、その反動で4月はむしろ3月よりも減る可能性が大きいと分析、第2四半期以降の米国の景気回復と半導体、LCD(液晶表示装置)、石油化学などの国際価格上昇が追い風になるものの、労使関係の不安と円安の持続、国際原油価格の上昇などマイナス要因も多く、楽観はできないと慎重だ。

 韓国銀行も、輸出の先行きに薄明かりが見えてきたものの、4月の輸出は一桁の伸びにとどまると予測している。