韓国の主要大企業が今年上半期(1―6月)に史上最高の業績をあげた。業界によると、電子、自動車、通信、流通などの大企業で相次いで過去最高の半期実績を発表している。米国の景気下降、日本経済の10年不況など世界経済環境は悪化している。最近では急激なドル安ウオン高に見舞われた。それでも多くの業種で韓国の大企業が好業績をあげたのは、内需・輸出好調に支えられたものであるが、通貨危機以降の持続的な構造調整で財務構造が改善されるなど企業体質が強化されたことも大きそうだ。
電子業界では、サムスン電子、LG電子など韓国を代表する電子メーカーがそろって過去最高の業績を記録した。サムスン電子は売上19兆8700億ウオン、税引き前利益4兆8400億ウオン、営業利益3兆9700億ウオン、純益3兆8200億ウオンに達し、これまでの半期中で最大の実績をあげた。
LG電子も売上が前年比19・8%増の9兆5920億ウオン、営業利益7兆973億ウオンで、ともに過去最高を記録。サムスンSDIは売上3兆1777億ウオン、営業利益5057億ウオン、経常利益4441億ウオンを記録、いずれも半期最高の業績となった。
自動車業界をみると、内需市場の爆発的な需要増大で最大の実績をあげるのに成功している。特に、業界トップの現代自動車は、売上12兆3192億ウオン、営業利益8889億ウオン、経常利益1兆2656億ウオン、純益8934億ウオンを記録、営業利益を除くいずれも半期最高の実績をあげた。
起亜自動車も売上6兆4444億ウオン、営業利益3064億ウオン、経常利益3588億ウオン、純益2792億ウオンで、純益を除き過去最高だった。経営改善を余儀なくされていた双竜自動車も著しく回復、売上1兆6961億ウオン、営業利益1570億ウオン、純益1204億ウオンを記録、創業以来の最高実績となった。この好業績は、大宇自動車販売と大手部品メーカーの現代モービス、韓国タイヤなど自動車関連企業にも波及した。
通信業界では、SKテレコムが売上4兆460億ウオン、営業利益1兆3630億ウオン、純益9000億ウオンを記録、最高実績をあげた。また、流通業界をみても、新世界が売上2兆9690億ウオン(前年同期比34%増)、純益1209億ウオンと史上最大の業績をあげ、好況に湧いた。さらに、LG商事(売上9兆8273億ウオン)、INIスチール(売上1兆6603億ウオン)も最高業績をあげた。