東洋経済日報の「盧武鉉大統領訪日記念特集」に対して、高建国務総理から記念メッセージが贈られてきました。原本(右)とともに全文を紹介します。
東洋経済日報が、盧武鉉大統領の日本訪問を記念して大韓民国の姿を新たに眺望し、韓日関係の今後を展望する特集を発刊されることを大変意義深く思います。
1946年の創刊以来、日本で発刊する唯一の韓国系経済専門紙として、70万在日同胞社会の同伴者であり代弁紙の役割を果たしてきた東洋経済日報に心より敬意を表します。
あわせて、過去58年間、韓国と日本の間の経済協力はもちろん、文化・スポーツ交流の増進に懸け橋の役割を遂行されてきた朴惠美発行人をはじめ、東洋経済日報の職員みなさまの労苦に深く感謝申し上げます。
韓国と日本両国の各界の多くの方たちの努力により、1965年の韓日国交正常化以来、両国関係は少なからず曲折もありましたが、大きな流れで正しい方向に発展してきたと考えます。
特に、昨年の韓日両国のワールドカップサッカー大会共同開催を契機に、両国国民の間に理解と交流の幅がさらに広がり、新たな21世紀をともに開こうという同伴者精神が一層高まったのは、なによりもの貴重な成果であるといわざるを得ません。
新たな21世紀には、東北アジアが世界の政治・経済・文化の軸として国際社会を導く中心地として浮上するだろうと多くの専門家が展望しております。
大韓民国の盧武鉉政府は、21世紀を東北アジアの平和と繁栄の時代に開いていくことを最も重要な国政目標の一つとして設定しております。いま、東北アジアの平和と安定を脅かす最も大きい要因は、北朝鮮の核開発問題といえます。
大韓民国政府は、韓・米・日3カ国が緊密に協力し、この問題を対話によって必ず平和的に解決してまいります。
韓半島のどこにも核兵器が存在してはならないという原則を貫徹し、北朝鮮が東北アジアの平和と繁栄にともに参加できるよう最善の努力を傾けるものです。
大韓民国政府は、このような努力が実を結ぶよう在日同胞社会はもちろん、日本朝野の各界から多くの理解とご声援を頂けますようお願い申し上げます。
盧武鉉大統領の日本訪問が、在日同胞社会と日本各界で大韓民国の東北アジア平和繁栄政策を深くご理解いただき、新たな韓日交流協力時代を開く貴重な契機になることを祈りながら、東洋経済日報と在日同胞社会の限りないご発展をお祈り申し上げます。
2003年6月6日
国 務 総 理
高 建