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2003/05/23

<総合>成長率3.7%に低下 第1四半期韓銀推計

 韓国銀行が22日発表したGDP(国内総生産)推計によると、今年第1四半期(1-3月)の経済成長率が当初予想を大幅に下回る3・7%にとどまった。消費と投資の萎縮によるものだが、韓国経済が厳しい状況にあることをデータ的にはっきりみせつけた。特に、昨年、経済成長を主導した民間消費増加率はIMF危機以降、最低水準に低下しており、極度に沈滞した景気を反映した。

 第1四半期の経済成長率は、2001年第4四半期(10-12月)の3・5%以来の低水準であり、季節的要因を除けばGDP規模は前年同期よりむしろ0・4%減少だ。

 韓銀は、建設投資と輸出は好調だったが、民間投資が前年同期比4・8%増にとどまり、特に設備投資(前年同期比1・6%増)が極度に萎縮したため成長率がこのように落ち込んだと説明した。比較的活発だった建設投資は8・1%を記録した。

 輸出は自動車などが好調で19・9%の高い伸びを示した。また、支出面からみれば、民間消費の増加率が顕著に鈍化し前年同期比0・9%にとどまった。これは昨年第4四半期の4・8%増に比べても大幅な落ち込みだ。

 これにより、最終需要に対する内需の成長寄与率は前四半期の20・3%から19・5%に下落し、逆に輸出の成長寄与率が79・7%から80・5%に高まった。

 経済活動別にみると、製造業が建設投資の拡大と輸出好調などで5・2%の成長を記録したが、前四半期(8・6%成長)と比べるとやはり不振であり、建設業だけが前四半期の成長を上回った。サービス業は卸・小売と宿泊業の低迷などで前年同期比2・1%増にとどまった。前四半期の8・6%増に比べ大幅な落ち込みだ。サービス業の成長寄与率は前四半期の51・1%から25・9%に急低下した。

 全般的な体感景気を示す実質国内総所得(GDI)成長率は、2・0%のマイナスとなった。

 政府はこのような低成長発表を受けて、経済運用計画の修正に着手した。

 当初5・3%だった下半期(7-12月)成長率を4%に下方修正するとともに貿易黒字80億ドル、物価上昇率3%の目標についても弾力的に運用する。また、国債発行などの手段も講じて4兆ウォン規模の追加更生予算を組む方針だ。