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2004/03/05

<総合>動き出したアジア高速道路

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 4月22日から中国の上海で開かれる第60回国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)年例会議で、21世紀のシルクロードとなるアジアン・ハイウエー(アジア高速道路)計画が動き出しそうだ。建設交通部によると、会議では主要路線や出発地、手続きなどが承認される見通しであり、構想55年目にして事業推進が本格化することになる。釜山を事実上の出発地点に北朝鮮、中国、アジア各地を通りヨーロッパに通じる2本のアジア高速道路は今後物流に大きな役割が期待される。
 
 このアジア高速道路計画は、アジア鉄道網事業とともにESCAPが推進する核心事業。31カ国を55路線(14万キロ㍍)で網の目のように結ぼうとうというもの。1959年にESCAPの前身、ECAFE(アジア極東経済委員会)が立案、紆余曲折の末、ようやく実現の運びとなった。

 韓国は、釜山~ソウル~平壌~北京~ハノイ~~ホーチミン~プノンペン~バンコク~ニューデリー~カブール~テヘラン~アンカラ~イスタンブール~ブルガリアを結ぶ1号線と、釜山~元山~ウラジオストク~ハルビン~イルクーツク~ノボシビルスク~~モスクワ~ベラルーシを結ぶ6号線が通過する。

 特に両路線の出発点となる釜山は、アジア太平洋の物流拠点として急浮上。専門家らの分析によると、ヨーロッパのようにアジアが道路で連結されれば、海上輸送に頼ってきた韓国や日本にとって大きなメリットを享受できる。道路運送は、運送期間や費用が海上に比べ半分ほどにすぎず、特に希望する日程に正確な運送が可能になる。

 建設交通部関係者は、「実は1号線と6号線の出発点をどの都市にするかで韓日間で水面下の狂騒が展開されてきた。韓国は2001年にアジア高速道路関連の閣僚級会議を開くなど積極的に関わってきた。これまで消極的だった日本もここにきて活溌な動きをみせ、神経性が繰り広げられている」と明らかにし、「今回の上海会議では、日本の東京から出発、福岡でフェリーに乗り換える釜山に連結される案が採択されるだろう」と見通した。地続きという点で事実上釜山が出発点になるという説明だ。

 日本側はこの間、海底トンネルで釜山まで連結する案を主張してきた。だが、国境通過問題と連結道路建設などの日程を考慮すると実際の開通までには相当の年数がかかるので、フェリー利用に落ち着く見通しとなった。だが、将来的には海底トンネル構想も継続推進されそうだ。