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2005/11/14

<総合>対円レート7年ぶり900ウォン切る

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 今年に入ってウォン高が一段と進行、31日のソウル外為市場で対円レートは先週末比4・16ウォン高の100円=899・36ウォンでひけた。円に対して900ウォンを切り、800ウォン台に突入したのは、1998年8月24日の100円=899・02ウォン以来、7年2カ月ぶりのことだ。これは、円がドルに対して急速に弱勢となっていることが大きい。このままウォン高が続くと対日輸出などに悪影響が避けられないため、輸出業界は警戒を強めている。

 対円レートは昨年末でも100円=1009・46ウォンだった。日本の旅行者は1000円で一万ウォンの購買力があり、韓国旅行の割安感を満喫していた。だが、今年に入ってじりじりとウォン高に転じ、7月以降は900ウォンに張り付いていた。このような円に対する急速なウォン高は、ドルに対して円が昨年末比12・8%も切り下がっているのに比べ、ウォンの対ドル切り下げ率は0・7%にとどまっているからだ。

 ウォン高・円安になれば、日本から部品・素材などを輸入する業界にはメリットが大きいが、世界市場で日本製品と競争している輸出メーカーにとっては価格競争力の弱化で打撃が避けられない。韓国銀行の分析によれば、対円レートが1%切り上がれば、貿易収支は3億㌦悪化し、経済成長率に0・04ポイント程度下落するという。従って、今年に入って対円レートがすでに10%ほど切り上がっているのだから、経済成長率に0・4%の下落要因が生じている計算になる。

 サムスン経済研究所は、「今後世界経済が鈍化すれば目に見えて影響が出てくるだろう」と指摘した。ただし、専門家の間には、従来ウォンも円もドルに対して同調して動いていたので、円に対して極端なウォン高は一時的との見方もある。