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2005/10/28

<総合>カウントダウン・釜山でAPEC首脳会議

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    APEC首脳会議が開かれる釜山の会場。夜景が美しい

 来月18日から釜山でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開かれる。「一つの共同体に向けた挑戦と変化」をテーマに、韓国をはじめ米国、中国、日本、ロシア、カナダ、チリなど21カ国首脳が協議する。特に、今回は経済問題を超えて安保問題、環境、自然災害など地球レベルの問題についても集中的に論議する予定だ。また、首脳会談と並行してCEO(最高経営責任者)も開かれる。一連の行事のため世界から1万人が釜山に集結し、経済効果は1兆ウォンに達するとの試算も出ており、韓国第2の都市、釜山のグレードアップにもつながりそうだ。

 1989年に発足したAPECは、世界のGDP(国内)の57%、世界貿易の46%を占める世界最大規模の地域協力機構で、93年から首脳会談を開催している。米中ロ日など指導的な国家がメンバーに入っており、世界の関心度も高い。その有力国首脳が一度に韓国に勢揃いするのは初めてのことで、釜山は早くもAPECモードに突入している。

 会議では、域内貿易の拡大と投資自由化策を主眼にしているが、北朝鮮の核問題解決と恒久的な韓半島平和定着に向けた論議も活発に行われる見込みだ。

 会期期間中に、各国政府代表団3500余人、CEOサミットなど民間会議代表団1000余人、海外言論人1000余人、国内有力者4000余人など、およそ1万人が釜山に集まる。APEC開催で釜山地域の観光収入は3000万㌦、各種行事に伴う経済効果2億6000万㌦、生産誘発効果4億㌦、外国人直接投資1億6000万㌦など9億㌦(約1兆ウォン)に達すると見られている。潘基文・外交通商部長官は、「今回のAPEC首脳会議は、今後10年間に韓国で開かれる最も重要な国際行事になるだろう」とその意義を強調した。

◆CEOサミット史上最大規模に◆

 釜山ロッテホテルで17日から3日間開かれるAPECのCEOサミットは、1996年の発足以来、過去最大規模になる見通しだ。すでにグローバル経営者620人から傘下申請があり、これまで最大だった2001年の上海サミットの600人を上回っている。

 参加するCEOもスタンリー・ゲイル・ゲイルインターナショナル会長、ウィリアム・ローズ・シティグループ首席副会長、マーチン・サリバンAIG社長、フランク・オペルDHL社長、リザ・ベリー・シェブロン副社長ら大物揃いだ。

 国内からは会議議長の玄在賢・東洋グループ会長をはじめ、鄭夢九・現代自動車会長、崔泰源SKグループ会長ら主要財界人が多数参加する。

 CEOサミットは、APEC首脳会議が開かれる時期に、会員国の企業経営者らが参加し、世界的な経済懸案と投資事業などを協議する域内フォーラムだ。今回のテーマは「企業家精神と繁栄―アジア太平洋地域の成功的パートナーシップ構築のために」。盧大統領はじめ各国首脳の演説も予定されている。

◆投資説明会も開催◆

 APEC期間中の14日に対して、国家が体系的に教育するため来年初、KAIST(韓国科学技術院)に「神童学校」を設立すると発表した。KAISTはすでに科学技術部に「神童プログラム」を申請済みだ。それによると、10―12歳の児童の中から科学的素質に優れた神童を発掘して物理、数学など能力に合わせてKAISTの専門教授チームが教育する。

◆米・中・ロと連鎖首脳会談◆

 盧武鉉大統領は、APEC首脳会議を契機に米国、中国、ロシアをはじめカナダ、ペルーなどと連鎖的に首脳会談を開く。

 まず中国。胡錦濤・国家主席がAPEC首脳会談直前の11月16、17日に韓国を国賓訪問する。ソウルで韓中首脳会談を持ち、国賓晩餐を共にする。中国の国家主席が訪韓するのは1995年の江沢民主席以来、10年ぶり。特に、今回の胡主席は28日から30日まで北朝鮮を訪問、金正日総書記と会談することになっており、韓中首脳会談でその討議結果に対する説明もあると予想される。

 17日には慶州でブッシュ大統領と韓米首脳会談が開かれる。韓米関係の発展方向、北朝鮮の核問題、韓米経済懸案(スクリーンクオーターと牛肉輸入拡大)について協議する予定だ。

 プーチン・ロシア大統領との韓ロ首脳会談は、APEC首脳会談最終日の19日に予定されている。プーチン大統領とは、さる5月にモスクワで開かれたロシア戦勝60周年行事で短時間会談したことがある。問題の小泉純一郎首相との首脳会談はまだ決まっていない。27日来日の潘外交通商部長官の交渉結果いかんと見られている。