ドイツを国賓訪問中の盧武鉉大統領は13日、ベルリン市内の公邸でゲアハルト・シュレーダー首相と首脳会談を行い、東北アジア情勢、国連改革、両国間の経済協力問題などを幅広く話し合った。この中で経済問題について韓国とドイツが先端産業と科学技術分野だけでなく、中小企業間の技術協力を推進するため政府レベルの支援を強化することで一致した。
首脳会談では経済協力強化策について集中的に論議した。両首脳は両国間の投資・貿易を拡大し、特にIT(情報技術)、中小企業、産業技術の3分野の協力体制を強化することに合意した。両国関係を「未来志向的な実質的な協力関係」と位置づけ、昨年の両国間の貿易規模168億㌦を早期に200億㌦以上に引き上げるため、政府間協力も強化することで一致した。
この中小企業間協力と関連、李熙範・産業資源部長官はベルリンとフランクフルトで両国中小企業間の技術協力と貿易取引に関する商談会を主催した。韓国から60社、ドイツからは150社が参加、投資商談を行った。また、陳大済・情報通信部長官はベルリンで韓国の地上はDMB試演会を行うなど、企業間の交流・協力をサポートした。
盧大統領自らも、首脳会談後の訪問地、フランクフルトでドイツの金融界の要人や主要企業のCEO(最高経営責任者)を招き円卓会議を開き、対韓投資を呼びかけるなどセールス外交も積極的に展開した。
首脳会談ではまた、盧大統領が第2次世界大戦後の徹底した過去史清算を通じてEU(欧州連合)の中心国家に生まれ変わったドイツの努力を評価し、シュレーダー首相は北朝鮮の核問題の平和的解決原則と対北朝鮮和解・平和政策を積極的に支持すると明らかにした。
両首脳はまた、ドイツの統一とEUの統合過程が韓半島の統一と東北アジア多国間安保体制の構築に示唆するところが大きい点で意見一致を見、安保協力を強化することに合意した。特にシュレーダー首相は、北朝鮮の核問題の平和的解決に積極的に関わっていくと強調した。
常任理事国の拡大問題について盧大統領は、「ドイツが国連安保理常任理事国入りするためにはまず制度を正しく直す最初の関門があり、ドイツが常任理事国に選ばれる2つ目の関門がある」として、「韓国は最初の関門については利害関係が異なるが、ドイツが最初の関門を通過すれば2つ目の関門では支援したい」と述べた。これは会談後の共同記者会見で明らかにしたもので、制度改善を前提にドイツの常任理事国入りを賛成したものとして注目される。
盧大統領は、ドイツ政府が今年を「韓国年」にしたことについて感謝の意を表明。シュレーダー首相は来年1月の韓国訪問を受諾した。