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2006/02/24

<総合>済州道・7月から特別自治道に

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 済州道が7月1日から特別自治道になり、外交・国防・司法を除き、米国の州のような高度の自治権をもつことになる。韓国初の試みだ。この自治道構想は盧武鉉大統領就任後、本格的に進められ、「済州特別自治道設置及び国際自由都市造成のための特別法」が今月9日の国会本会議を通過、21日に政府により正式に公布された。これにより、独自の開発が可能になった済州道は、香港やシンガポールのような国際自由都市をめざし新たな都市作りを本格化する。

 盧大統領が2003年2月、大統領当選者として済州道を訪問した際、「済州道を自治と分権のモデル都市に育成する」と表明した。それから3年で基本法ともいうべき今回の特別法が公布された。7月1日から施行される。

 これにより済州道は、①自治警察制の実施②教育自治権の拡大③中央権限の委譲④自治立法権、自治財産権の付与など、韓国本土とは別に独自に発展できる仕組みを構築できる。

 組織、人事、財政など自治行政に関する事項と自治警察、特別地方行政機関の済州道移管、観光・教育・医療・先端産業など核心産業育成のための関係法も施行される。

 地方交付税、教育財政交付金法定比率適用など自治財政確保のための条項と道路に関する特例は来年1月から施行され、自動車管理に関する特例と罰則は来年1月30日から適用される。教育委員は直接選挙で選び、9月から適用する。

 特別自治道実施とともに国際自由都市へ向けた作業も本格化する。①神話・歴史パーク②リゾート型住宅団地③ハイテク科学団地④ショッピング・アウトレット⑤済州空港自由貿易地域⑥中文観光団地拡充⑦西帰浦観光港――が主要プロジェクトだ。各種税の減免や規制緩和で外国人投資誘致にも力を入れる。

 観光開発は目玉のひとつだ。済州道を訪れた昨年の観光客は500万人(うち外国人38万人で日本人は15万人)。これを2011年まで1000万人に倍増させるのが目標だ。特に、日本人観光客の増大を見込んでいる。

 今回の特別自治道実施と国際自由都市造成に対して、地域住民も大歓迎だ。道は20日、済州特別自治道汎道民推進協議会(委員長=高チュンソク済州大総長)を開き、済州特別自治道実践計画を樹立するため論議した。「地域住民自らつくる済州道」「世界に開かれた済州道」「チャンスの島、国際自由都市」などのキャッチフレーズが今度どう具体化されるのか期待される。