ソウルの金浦空港と東京の羽田空港、上海の虹橋空港を結ぶ3角シャトル路線が10月にも運行される見通しだ。韓・中・日3カ国は当初、この3角シャトルの実現は年末頃とみていた。だが、10月8日に予定されている羽田―虹橋路線開設に合わせて、金浦―虹橋路線も一気に開設、3角シャトルを繰り上げ実現することになった。
建設交通部は、金浦―虹橋路線の10月開設をめざして中国側との政府間交渉で運行回数や就航日時の詰めを行っており、近く最終合意に達する。同路線開設については、4月に盧武鉉大統領と温家宝首相との会談で合意をみていた。
予定より早い10月開設に備えて、金浦空港を管理する韓国空港公社は早速、同空港国際線の出入国管理事務所・税関などの勤務者から20余人を選んで中国語学習を開始した。金浦と虹橋空港はともに都心に近く、従来の仁川―浦東(上海)路線に比べ、1時間ほどの時間短縮が可能となる。
韓国空港公社によると、仁川―上海路線を利用した旅客総数は昨年、122万3000人に達した。2010年上海万博、韓中航空自由化拡大により、今後ますます航空需要は増大する見通しだ。
しかし、仁川国際空港は容量不足で今後の需要急増に十分対応できない恐れがある。「現在、第2段階拡張事業を推進している。その点、金浦空港の国際線施設は余裕があり、もっと活用させる必要がある」というのが空港公団側の説明だ。
羽田―虹橋路線は、好調な金浦―羽田路線に刺激されたこともあり、昨年から開設が推進されていた。成田と浦東国際港を結ぶ従来路線に比べ、都心へのアクセスは相当に便利になる。
3角シャトルの中で唯一運行されている金浦―羽田区間路線は、都心に近い利便性も手伝って利用客が年々増加し、航空会社のドル箱的路線になっている。開設されたのは03年11月。当初、韓日各2社、計4社が往復8便運航していたが、利用客急増に対応、05年8月から往復16便に倍増された。
今回の金浦―羽田―虹橋空港3角シャトル路線推進は、韓・日・中3カ国外相が6月3日、済州道での会談で正式に合意をみている。実現すれば、韓・日・中3カ国の大都市を結ぶ東アジアの中枢路線になりそうだ。